カキ

甘柿、渋柿、シブの違いは?

柿の渋の正体はシブオールと呼ばれるタンニンの一種。実は甘柿も渋柿も、渋の量は変わらないそうです。タンニンには水溶性と不溶性のものがあり、水溶性のタンニンは口に入れると溶け出して渋く感じます。甘柿は熟すにしたがって、水溶性だったタンニンが不溶性に変わり、食べても渋みを感じないようになります。甘柿でも、熟しきらないものを食べると渋く感じるのはこのためなのです。またゴマのような黒い点がみられる事がありますが、これは不溶性に変わったタンニンです。渋柿は熟しても不溶性にはなりにくいため、アルコールや湯、炭酸ガスを使ったり、干し柿にする等の方法で、水溶性のタンニンを不溶性にする作業(渋抜き)を行います。こうすることで、渋みが溶け出さずにおいしく食べられるようになります。

葉っぱにも役割がある?

椿餅や桜餅、柏餅といった和菓子に、正月にかかせないウラジロや弁当などで活躍のバラン、朴や柿、笹の葉で包んだ寿司など、日本には葉を活用したものが数多くあります。これらは古来、葉を器として使っていた名残ともいえますが、何かと役立つ効果があるんです。味移りを防ぐことに、持ち運びのしやすさ、手で直接食物に触れることなく、いただくことが出来るという利便性もありますし、それぞれの葉が持つ芳香も期待できます。でも一番のポイントは、殺菌・抗菌作用があることでしょう。例えば魚を使った寿司も、酢を使うと共に笹や柿などの葉で包むことで、より保存性を高めることができます。現在では、ビニールなどの代用品が使われるなど、仕切りや飾りの役目としてのみに使われることが多くなりましたが、冷蔵庫のなかった昔には、鮮度を保つためにかかせないものだったのです。

柿を使った秋にぴったりのレシピ

柿シメジとろろ|作り方

  1. シメジは、ハケなどで汚れを落として石づきを取り、さっと茹でてザルにあける。
  2. 柿は、種がある場合は種を取って、短冊切りにし、(1)のシメジとしょう油、わさびに漬けこみ20分おく。
  3. モロヘイヤは葉の部分を取り、塩を入れたお湯でさっと茹で、まな板にとり、粘りが出るまで細かくみじん切りにする。
  4. 長芋は皮をむいて、おろし金ですりおろして(3)とあわせる。
  5. お皿に(4)をしいて、(2)の柿とシメジを盛り付けて出来上がり。