スナップエンドウ

春を感じる食材「スナップエンドウ」。3〜6月頃の旬の時期にしか出回らないマメ科の野菜です。

スナップエンドウは、アメリカで生まれたグリンピースの改良品種で、1970年終わり頃に日本に導入されました。豆だけ食べるグリンピースとは異なり、中の豆が成長してもサヤが硬くならずにサヤごと食べられます。肉厚で柔らかなサヤと甘みのある粒の大きな豆の両方を美味しく食べられ、栄養価も高いので日本でも人気です。

アメリカでは、ポキッと折れるという意味のsnap(スナップ)とエンドウ豆という意味のpea(ピー)を合わせた「snap pea(スナップピー)」と呼ばれています。日本では、スナックのようにサクサク食べられる事からスナックエンドウとも呼ばれていますが、農林水産省がスナップエンドウの名称を奨励してからは、スーパーなどでは「スナップエンドウ」として販売されています。

油と一緒に食べる、加熱時間を短くする事で、栄養を効率的に摂取する事ができるので、意識して調理してみてください!

スナップエンドウの栄養成分


・ビタミンC
水溶性の栄養素。コラーゲン生成やメラニン生成を抑えるなど美肌効果が期待できます。また抗酸化効果が高く老化やがんの原因となる活性酸素を取り除き、鉄の吸収を助ける作用があります。

・葉酸
ビタミンB群の水溶性ビタミン。ビタミンB12と共に赤血球を造る働きがあり、さらにはDNAやRNAなどのタンパク質や核酸の合成を促進します。正常な細胞の増殖を助ける働きがあるので、妊娠前後の女性にとって、胎児の成長に必要不可欠な栄養素です。

・ビタミンB1
水溶性ビタミンの一つであり、疲労回復ビタミンとも呼ばれています。炭水化物などの糖質エネルギーに変わる役割を果たし、脳や神経系の円滑な情報伝達、さらには皮膚や粘膜を保護する働きや、アルコールの分解もしてくれる、体に欠かせないビタミンです。

・カリウム
ナトリウム(塩分)の排出を促してくれる働きがあり、高血圧や動脈硬化の予防に効果的なミネラル。筋肉の収縮や神経伝達をサポートするなど、生命維持に欠かせない栄養素です。

スナップエンドウの選び方・保存方法


・選び方
サヤがふっくらとした張りがあるものを選びましょう。豆が育ちすぎてパンパンに膨らんでいるものは、サヤが硬くなっている可能性があるので避けましょう。逆に平たいものは、豆がまだ育っておらず、甘みが少ないものが多いです。
色は品種により緑色の濃いものと薄いものがあるので、一概にどちらが良いのかは難しい判断になります。

・保存方法
風味が落ちやすく乾燥に弱い為、なるべく早く食べ切りましょう。保存をしたい場合は、新鮮なうちに下処理をした後で固めに塩茹でし、粗熱を取った後、ラップに包んでから保存用袋に入れて冷凍してください。1ヶ月程度保存が可能です。食べる時は、自然解凍してそのまま食べられます。

タケノコとスナップエンドウの炊きもの
(春に食べたい和の一品です)


タケノコとスナップエンドウの炊きもの

材料|4人分(塩分量1.2g)

  • タケノコ(ゆで)・・・・180g
  • スナップエンドウ・・・・60g
  • 油揚げ・・・・2/3枚
  • ショウガ・・・・薄切り1枚
  • 木の芽・・・・4枚
  • だし汁・・・・250cc
  • ミリン・・・・大さじ2
  • 酒・・・・大さじ1
  • しょう油・・・・大さじ1.5
  • 味噌・・・・小さじ1

タケノコとスナップエンドウの炊きもの|作り方

  1. タケノコは、7mm厚の放射状に、食べやすい大きさに切る。スナップエンドウは、スジを取って2等分に切る。
  2. タケノコとスナップエンドウの炊きもの
  3. 油揚げは、油抜きをしてから2等分に切り、7mm幅の短冊に切る。
  4. 鍋に、タケノコ、だし汁、ミリン、酒を加えて火にかける。フツフツと沸騰してきたら、しょう油と油揚げを加え、落し蓋をして5分ほど煮込む。
  5. 落し蓋を外し、スナップエンドウを加える。再び落し蓋をして、2~3分煮る。
  6. スナップエンドウに火が通ったら火を止めて、味噌を溶き入れる。そのまま置いて粗熱を取り、味をなじませる。4等分して器に盛り付け、木の芽を添える。