豆腐田楽(岩手県)

日本の郷土料理「豆腐田楽(岩手県)」|食育大事典

豆腐田楽

県北地域は山背による冷涼な気候で米が育ちにくいため、厳しい気候でもよく育つ大豆や雑穀生産が盛んになりました。岩手県では昔から家庭での手作り豆腐文化が根付いている為、煮物や白和え、鍋などの様々な豆腐を使った料理が食べられており、豆腐田楽はその一つに挙げられます。豆腐田楽は硬めに作られた木綿豆腐を長方形に切って、竹串を刺して炭火であぶり、にんにく味噌を付けて食べる料理です。季節によって味噌に入れるものが変わり、春にはふきのとう、夏には山椒の葉、冬にはにんにくを入れます。また一緒に食べると良いと言われる大根おろしと共に食べる事が岩手県では多いようです。

豆腐田楽の歴史

岩手県は、大豆生産が盛んな事から一世帯当たりの豆腐消費量が多い地域で、豆腐料理が日常的に並びます。岩手県の北部一帯では昔からお祝いの席では豆腐の味噌田楽を食べることが多く、手作り豆腐を短冊にし串に刺して囲炉裏の火のまわりに立てて、あぶり、にんにく味噌をつけて熱いまま食べるのが習慣となっています。

豆腐田楽の豆知識

・田楽とは伝統芸能の事
田楽は、豊作を願い歌や踊りを行う、平安時代に生まれたとされる伝統芸能の事です。豆腐田楽は、食材を串で刺した形を田楽法師に見立てて「田楽」と呼ぶようになったのだそう。

薬剤師の食育コメント

豆腐にはイソフラボンが含まれており、皮脂の分泌を減らします。必須アミノ酸と不飽和脂肪酸はコレステロールを減らします。またマグネシウムは筋肉に不具合などをサポートします。カルシウムは木綿豆腐の方が絹ごしの約3倍含まれます。

食育大事典の郷土料理

豆腐田楽の作り方

豆腐田楽

郷土料理材料材料|3〜4人分

  • 木綿豆腐・・・・1丁
  • 味噌・・・・大さじ3
  • 酒・・・・適量
  • にんにく・・・・適量

郷土料理調理ステップ調理ステップ

  1. 木綿豆腐はペーパータオルなどで包み、重しを置いて20分ほど水切りをします。
  2. 縦方向に4等分し、竹串を刺します。
  3. 皮を剥いたにんにくをすりおろし、味噌、酒を加えて良く混ぜ、田楽味噌を作ります。
  4. フライパンやトースターにクッキングシートを敷き、串刺し豆腐を置いて3分ほど焼きます。
  5. 上面に田楽味噌を塗り、さらに2~3分ほど焼いたら完成です。

※ トースターを使用する場合は引っくり返す必要はないですが、フライパンを使用して焼く場合には、引っくり返しながら焼いていくと美味しくなります。