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自閉症を改善に導いた奇跡

天ぷらに添えられているのはハーブソルト。ハイビスカスと桑葉を粉末にして混ぜ合わせています。

自閉症を発症する原因ははっきりと解明されておらず、症状の出方は人によって千差万別。今の医療では根治が望めません。医学知識をほとんど持ち合わせていなかった福岡さんですが、医師の強い気持ちに突き動かされ、ハーブ・ガーデンの敷地内にある小さな研究所で独自に病気の解明を進めました。1年後、ある一つの法則を導き出すことができ、それに基づいてハーブや野菜などでパウダーが完成。出来上がったものをさっそく先生に渡して、女の子には今まで飲んでいた薬からパウダーに切り替えてもらいました。すると120日後に劇的な変化が。

「なんと女の子と会話ができるようになったんです。高価な薬ではなく、自然由来のパウダーを口にすることで症状が改善したことに、医師もこれは奇跡だよと驚いていました」。 西洋医学では治療が難しいとされる病であっても自然のパワーが有効なケースがあるとわかったことは、福岡さんが活動を続けていく上で大きな自信につながりました。その後に女の子のお母さんから届いた感謝の手紙は、今もお守りのように心に刻まれています。

「福岡さんと出会った日を家族の記念日にしてこれから頑張って生きていきたいと思いますと綴られていて、読みながら従業員のみんなと泣きました。小さな場所から世の中に送り出してきたハーブですが、この出来事がきっかけで健康に悩みを抱えている世界中の人を1人でも多く救っていきたいという思いを強くしました」。

ハーブでまちおこしに挑戦

敷地内にある店では、エッセンシャルオイルやハーブティー、ハーブ化粧品を販売。使い方なども教えてもらえます。

2011年、香寺ハーブ・ガーデンは姫路市夢前町山之内地区にある廃校となった小学校の校舎を借り受け、ハーブの研究や商品開発を行うための研究工場施設を開きました。すぐそばには清流が流れ、静かで空気の澄んだ自然豊かな環境は、研究を行うのに理想的です。「村に工場ができるとなると汚染水の問題などがあるのではと懸念され、多くの反対があるもの。けれどもスムーズに開設できたのは、私の考え方に多くの地域住民の方々が賛同してくださったからなんです。お礼に私も何か少しでも皆さんのお役に立つことができればと思うようになりました」。

そこで福岡さんが注目したのが「環境保全」「生産」「食と観光」「健康」。この4つのワードを掲げ、村を活性化させるプロジェクト「ヒポクラテス構想」を立ち上げました。「自然環境を整えることで安全安心なハーブを生産し、生産したハーブを使った料理をレストランで広く人々に提供していけばみんなが健康になれます。さらにはスポーツ施設を整備し、既存の温泉施設に観光客を呼び込むことができれば村にも活気が戻るはず。こうした循環型の地域づくりを目指しています。結果として限界集落のこの地に若者が増えることが最終目標なんです」。

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