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緑茶に秘められた健康パワー

かぶせ茶を試飲。左は新茶、右は1年ほど経ったもの。お湯の温度や茶葉の量など同じ条件で淹れても味・香り・色は全く別物。左はフレッシュな香りで味も若々しく色は黄色みがかかっています。右は鮮やかな緑色でまろやかな味わい。

お茶が優れた健康食品であることは、すでに誰もが知っている事実でしょう。それは今も昔も同じ。日本に伝わってきたころのお茶は薬草と同等の扱いでした。お茶の効能などについてまとめた鎌倉時代の書物『喫茶養生記』の中では「茶は養生の仙薬、延命の妙薬」と記されており、いにしえより人々はお茶を飲んで健康を維持していたことがうかがえます。

お茶の中でも緑茶にはビタミンCやβカロテンなどの抗酸化物質が豊富に含まれています。その代表であるカテキンは心筋梗塞や脳卒中、糖尿病といった生活習慣病のほかにもあらゆる病気の予防や美肌に効果的。また、カテキンには抗菌作用もあり、食後に緑茶を飲むことは口臭予防や虫歯予防にもつながるという研究データが報告されています。

さらに緑茶はリラクゼーション効果の高い飲み物。テアニンが脳に働きかけて神経を落ちつかせ、心身の疲労を回復させてくれることも期待できます。緑茶パワーの恩恵をもっと受けたい人は、飲むだけではなく暮らしの中に取り入れるのも一案。お茶を焚いて香りを楽しむ茶香炉は、雅で穏やかな香りが心の緊張を解き放ってくれます。茶葉をパックに入れて入浴剤としてお風呂に浮かせるのもおすすめ。香りのリラックス効果はもちろんアレルギーや水虫にも実力を発揮してくれると言われています。

茶葉もおいしく食べよう

産地の味をペットボトルに詰めて地域で販売。広く流通はされておらず、地ビールのようなレアさが売りです。

このように緑茶にはさまざまな有効成分が含まれていますが、ビタミンEや食物繊維などお湯に溶けない成分もあります。飲んだ後の茶葉には栄養の約7割が残っていると言われており、茶殻を食べることで緑茶の栄養素を余すことなく摂取することができるのです。

三重県内のスイーツ店などでは抹茶や粉茶を使ったお菓子を販売しているところがいくつもあり、お茶の多彩な味わい方を提案しています。また四日市市ではお茶の用途を広げるために農家の奥さんたちが集結。かぶせ茶を使った和・洋・中の料理レシピを日々研究しています。砂糖や醤油と一緒に茶葉を煮れば、ごはんのお供にぴったりの佃煮に。土鍋にかぶせ茶を入れたしゃぶしゃぶも美味。肉や魚の臭みを取り、さっぱりとしていて食が進みます。伊勢茶を紹介するサイト「伊勢茶.net」(http://www.isecha.net/)では、緑茶をおいしく食べる季節ごとのアレンジレシピが紹介されているので、参考にするのもよいのではないでしょうか。

(2016年5月 取材・文 岸本 恭児)

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