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自慢の納豆に合う絶品たれ

納豆本来の風味を損なわないよう、あえてからしを付けていないのも、味への自信の裏付けです。

小金屋食品の商品のパッケージに目立つ「大阪納豆」の文字。あえて大阪と記したところに、大阪生まれ大阪育ちの味に対する責任と自信が垣間見えます。「当社の商品は大阪の人の口に合うよう、さまざまな創意工夫を重ねてきました。一番こだわっているのは大豆の軟らかさ。関東や東北の納豆はちょっと固めな仕上がりですが、大阪人は軟らかいものを好むので、しっとりとソフトな食感にしています」。付属のたれにも大阪らしさを追求。「たれは納豆の味を引き出す大事な調味料ですが、関東のメーカーのものはしょうゆの味が強すぎ。関西人には不向きです。たれの味が主張しすぎず、うちの納豆の風味を最大限に引き立ててくれるものを求めて、醸造屋さんと何度も試作を行いました」。ようやく出来上がったのは、まろやかなだしの風味が香り塩味を抑えた白しょうゆたれ。化学調味料を嫌うお客さんの声も反映させて、無添加に仕上げました。さらに、たれの量にも注目。「関西人はパサパサとした口当たりが嫌い。納豆もしっかりとたれが絡んだ"つゆだく"じゃないとダメだという人が多いんです。そこで一般的なメーカーのものよりはやや多めの分量にして、納豆の量の1割以上と決めています」。実際に小金屋食品の納豆に付属のたれをかけてみると、確かに一粒一粒を十分にたれが覆ってしっとり。なめらかな口当たりに箸がすすみます。試行錯誤の末に完成したたれは、お客さんから大好評。たれだけをまとめて分けてほしいという要望も寄せられました。そこでたれを瓶詰にして販売を開始。納豆にかけるだけでなく料理に使ったりと、万能調味料として重宝されているそうです。

見た目とトッピングにも個性

先代からの納豆づくりの技は受け継ぎつつも、見た目や味に女性目線をプラスし、時代に則した変化をはかりました。

小金屋食品のこだわりは味だけでなく、見た目にも選ばれやすい工夫が施されています。スーパーに並ぶのは三段重ねのプラスチック容器が主流。しかし、お客さんからは「食べるときにプラスチック臭が気になる」「3パックは食べきれず、冷蔵庫の中でダメにしてしまうことも多い」という声が聞こえてきました。そこで、人にも環境にもやさしい紙カップに変更。多少贅沢でも1食で満足してもらえるものをと、個食を意識した食べきりサイズも販売することに。また、一部の商品にはうずら卵や刻んだ青ネギも包装し、納豆を食べる際の手間や不便にまで気を配りました。「納豆のトッピングとして人気なのは青ネギと卵。でも納豆を食べるためだけにわざわざ青ネギを刻むのは手間なんですよね。卵も鶏卵1個を入れてしまうと多すぎて糸引きが悪くなってしまいます。卵黄だけ入れると卵白を捨てるのはもったいないし、かといってうずら卵を常備するのも面倒でしょう。だったら私たちがその手間と面倒をカバーしようと考えました」。生活目線に立った発想は主婦でもある吉田さんならでは。またこうしたアイデアをすぐに商品化できるのは、小規模製造元ならではの強みだと言います。

同社のヒット商品の一つである「納豆BAR小金庵 粋シリーズ」。これも吉田さんの女性らしい視点から生まれました。カラフルな帯を巻いた紙カップは、一見するとまるでスイーツのよう。催事などでは見た目を生かし、ケーキのショーケースに入れて販売することを提案しました。また、選ぶ楽しみもプラス。大豆は大粒、小粒、ひきわりの3種類を用意し、トッピングも6種類からお客さんが自由にチョイスすることができます。味は泉州産のタマネギをすりおろしたものや寝屋川産の青紫蘇をペーストにしたもの、堺の手すきおぼろ昆布など、地元の特産品をアレンジしユニーク。このような好奇心をくすぐる仕掛けが女性客を中心に多くの関西人の心を惹きつけています。

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