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食卓に馴染む商品を提供

ペットボトルのパッケージに入った、一番摘み明石のりfor kids。同社ののりは一時期、市内の小学校の給食にも採用されていました。

鍵庄ではこれまで、味の良さと安全を第一に、時代の流れに沿った親しみを感じてもらえる商品づくりを進めてきました。とりわけ他社と一線を画したのが、焼きのりと味付けのりのパッケージです。のりといえば数枚ずつ個包装され、さらに大きなカンやビンに入っているのがそれまでの一般的なスタイルでした。これでは食卓やキッチンで幅をとり保管場所に困るうえ、食べるときにもいちいち手間がかかります。そこで同社では、軽くて扱いやすく、目につく場所に置いてもじゃまにならないペットボトルを採用。好きな枚数を引き出して食べられるよう個包装も省きました。パッケージをスマート化したことで気軽感を打ち出すことに成功。のりのイメージを変えることにもつながりました。

おにぎらず専用ののりは最近の自信作だそう。焼きのりより味わい深く、じわじわと人気が広がっています。

また「子どもがおやつ代りにのりをバリバリ食べる」というお客さんの声をヒントに生まれた商品もあります。それが、しょうゆを使わず、かつお節や昆布の旨みでやさしく味付けした子ども向けののり「一番摘み明石のりfor kids」。国産原料にこだわり化学調味料無添加にすることで、子どもの健康に敏感なお母さんも安心して与えられるように配慮しました。

最近は、ごはんと具を挟んでのりで包むだけの「おにぎらず」が大ブレイクしていることを受け、専用のりの販売を開始。やや厚めののりを選別して使用することで巻きやすくし、淡路の藻塩と一番搾りごま油でほんのり味付けしてあるため、ごはんや具の味を引き立てくれます。さらに、油の効果で形がきれいに決まり、ラップからはがしやすいことから、使い勝手の良さが喜ばれているそうです。

このように、のりの新たな魅力を発信する商品が次々と登場しているのに反して、家庭でののりの消費の落ち込みは深刻。業界全体に打撃を与えています。「今ののり業界は、コンビニのおにぎりに支えられているといっても過言ではありません。家庭でのりを食べる世代は50代以上が中心。若い人は少しずつ米を食べなくなっていますし、考えればのりがなくても食事は完結しますから」と肩を落とす入江さん。でも、と続け「私はこれまで、のりが嫌いで食べられないという人に出会ったことがないですし、これほど万人受けする食べ物はないんじゃないかと思っています。おにぎりが日本人のソウルフードなら、添えられているのりもまた同じ。日本の大事な食文化の一つとして、おいしいのりを次の世代に残していく使命が私たちにはあると考えています」。

(2015年9月 取材・文 岸本 恭児)

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