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味覚は幼いときに育てるのがベスト

子どもたち用に準備したワンプレート。お皿の上には味覚を磨くおかずが並んでいます。

どの講座でも、子どもたちの味覚を刺激する料理を試食用に持っていくというさかもとさん。そのときに気をつけているのが五味のバランス。旨みたっぷりの野菜スープにごはん、おかずには甘いものや塩辛いもの、すっぱいもの、苦いものを彩り良くお皿に盛り付け。なかでも苦いものは食卓に上る機会が少なく、食べ慣れていないと嫌悪感を示す子も。

苦味を教えるためにさかもとさんがおすすめするのはごまめ。立派なサイズのものでなくても、スーパーで手に入る安めの小魚で十分。それを良質なオイルでさっと揚げてごまをかけるだけで、ポリポリと食感の良い一品に。「ある講座のときに、これを初めて口にした子が苦いって顔をして一瞬嫌がったの。でも、甘いおかずや塩辛いおかずを食べていくうちに、また苦いものにも手を伸ばして。いろんな食べ物を一緒に口に入れて、口の中で味を調整する口内調味という言葉があるけれど、この行為がまさにそう。甘いものやすっぱいものを食べていくうちに、口の中が苦いものを自然と欲したのね」。

離乳食を始める生後5ヵ月くらいから舌を鍛えておくときちんとした味覚が育つと、さかもとさんは語気を強めます。「苦くて口から出してもいい。すっぱくて嫌だと言ってもいい。でもお母さんは必ず一度は五味を子どもの口に入れさせておくこと。この作業はいわば味覚のスタートボタンを押すことなの。それぞれのスタートボタンを1回押しておくと、その味覚の経験が記憶に蓄積されていく。ビールやコーヒーの苦味を大人になってから突然おいしく感じたりすることがあるでしょう。それは小さいときに"苦い"のスタートボタンがきちんと押されているからなの」。

講座に通う子どもたちは皆、食に対する好奇心が旺盛。お母さんの袖を持って早く食べさせてと催促する姿を見るのが、さかもとさんの喜びでもあります。味覚が敏感だと、食事の時間がより楽しく豊かになることは多くの大人が経験していること。子どもも例外ではありません。

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