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インターンシップで学ぶ酒造りの本質

洗米を終えた上郡高生たちの兵庫夢錦は水切りを
終えるとタンクの中へ。25日ほどで酒になります。

酒づくりが佳境に入った11月中旬。奥藤商事で5回目のインターンシップを受ける農業科2年の生徒たちに同行しました。今年度、酒づくりを学んでいるのは女子生徒3名。酒がどのような工程をたどって製品になるのか以前から興味があったと言い、歴史ある造り酒屋で行われている作業を間近で見ながら学べる機会に、胸を躍らせて臨んでいます。

この日、蔵では同校の田んぼで育った兵庫夢錦が洗われ、ざるで水切りを行っている最中でした。奥藤商事の酒づくりは、昔ながらの製造方法を大事にし、手作業の工程が多いのが特徴です。酒米も1ざるごとに手洗いするのが習わし。この日は洗米を終えた約300kgがざる20個に分けられてずらりと並んでいました。丁寧に洗いをかけた酒米は、まぶしいまでに真っ白な輝きを放っています。「寒くなってくると水が冷たくなって、洗米作業がどんどん厳しくなってくるんですよ」と酒づくりの過酷さを話すのは奥藤利文社長。

プツプツと発酵の進む音に耳を澄ませる生徒たちに
「タンクの中でも酒は生きているんだよ」と教える奥藤さん。

洗米作業は、毎日の気温に沿って洗う時間や水温が変動します。「水分調整はとても重要。酒米を洗うときの水温が低すぎると水を吸わないし、高すぎると吸水しすぎてしまいます。水分を吸いすぎた米は軟らかくなりすぎて酒づくりには向きません。今日は洗う時間と水を吸わせる時間を含めて1ざるあたり9分。日によっては秒単位まで計算しながら微調整していくんですよ」。

インターンシップで洗米作業を体験した生徒たちは「酒づくりは楽しいけれど大変」と口をそろえます。また、職人さんたちが醸造に使う道具を一つずつお湯につけて殺菌消毒をしている様子を垣間見て、プロの丁寧な仕事ぶりに感銘を受けたそう。

「来年はぜひ酒米づくりに取り組んでみたい。そして自分たちがつくった酒米がどんなお酒になるのか見てみたい」とすっかり酒づくりに魅せられた生徒たち。発酵中のタンクの中を覗き込みながら、兵庫夢錦が清酒になる日を心待ちにしているようでした。

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